肝斑

もしかして肝斑！？

• 妊娠や出産でシミができた
• 紫外線対策やビタミン剤ではなかなか効果が得られない

そんなシミは、肝斑の可能性があります。

左右対象に目の下にできる茶色のシミを「肝斑」と言います。
この肝斑に効果があると言われているのが、今注目のトラネキサム酸です！トラネキサム酸はメラニンを作り出す前の段階でメラノサイトの活性化を阻害して、肝斑の発生を抑えます。

まずはトラネキサム酸を1日750mg、4週間試してみてください。
効果が感じられたら8週間まで続けて内服し、一旦お休みです。
ビタミンCは、メラノサイトがメラニンを作り出す過程で様々に作用し、メラニンの生産を抑えます。
さらに、既に蓄積されてしまったメラニンに作用して還元する働きも持っています。

トランサミンカプセル（トラネキサム酸） 750mg/日

トランサミン（一般名：トラネキサム酸）は人口的に合成されたアミノ酸の一種です。

止血作用・抗アレルギー作用・抗炎症作用などを有し、皮膚科領域では血管炎などの出血性疾患、蕁麻疹などのアレルギー性疾患、湿疹などの炎症性疾患の治療薬として長らく用いられてきました。さらに近年では美白効果のあるシミ治療の飲み薬としても用いられるようになり、多くの化粧品にも含まれています。

効果

トランサミンの特徴を理解するにはまず、「プラスミン」という物質の働きを知ることが重要です。
プラスミンの代表的な働きは

• 血液が固まるのを防ぐ
• 炎症反応やアレルギー反応に関与する
• シミの原因になるメラノサイトを活性化する

などが挙げられます。

これに対しトランサミンはプラスミンの働きを抑制する効果があるため、結果として

• 止血作用
• 抗炎症作用
• 抗アレルギー作用
• シミを予防する作用

副作用

いずれもそこまで強い作用ではないので、他の治療と併用されることが多いです。

また副作用は比較的少なく、安心して飲みやすい薬の一つですが、まれに下記症状が出現することがあります。

• 食欲不振
• 悪心
• 嘔吐
• 胸やけ
• そう痒感
• 発疹

内服する上での注意事項

下記のような条件に当てはまっている患者さまの場合はトランサミンを服用できない場合があります。

• 脳梗塞、心筋梗塞の既往がある方
• 血液凝固障害のある方
• 静脈瘤がある方
• 腎不全をわずらっている方
• ピルを服用している方
• 妊娠中の方、または妊娠している可能性がある方

トランサミンは止血作用があるため、血液が固まりやすくなることによって生じる脳梗塞や心筋梗塞の患者さまには使用できません。すでに治療を開始されているとしても、その治療は血液が固まりにくくする薬を用いていることが多く、トランサミンの作用と相反してしまいます。普段内服しているお薬は必ず申し出るようにしてください。

シナール（ビタミンC）　600mg/日

シナールは、アスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウム(ビタミンB5)を配合した複合ビタミン剤です。

ビタミンは人間の機能を正常に保つために必要な栄養素です。しかし、体内でほとんど合成されないため、食事やサプリメントを利用して摂取する必要があります。

シナールには、アスコルビン酸の働きを高める作用があるパントテン酸カルシウムが配合されているため、他のビタミン剤よりも高い効果が期待できます。

効果

シナールは、不足しているビタミンを補給するために使われているビタミン剤です。

• メラニンの合成を阻害する
• 炎症を抑制する
• 皮脂分泌量を抑制する
• コラーゲンの生成を促進する
• 抗酸化作用
• 鉄分の吸収を促進する
• たんぱく質・脂質・糖質の代謝を活性化させる
• ストレスを和らげる

そのためシナールを服用すると以下のような効果が期待できます。

• ニキビによる炎症の改善やニキビ予防
• シミ・そばかすなどによる色素沈着の改善や予防
• 肌にハリを出す
• 肉体疲労の回復

シナールは即効性がなく、短期間で目立った効果が期待できるわけではありません。継続して数ヶ月服用を続けることで、効果が実感できるようになります。

また、ビタミンを消費しやすい妊婦や消耗性疾患の方などが、普段の食事から摂取できるビタミン量だけでは不足してしまう場合などにも服用しています。

副作用

シナールに配合されているアスコルビン酸とパントテン酸カルシウムはもともと体内に存在する物質であるため、安全性の高い薬です。そのため、重大な副作用の報告はありません。
報告されている副作用は胃腸系のものが多く、胃腸の不快感や悪心、嘔吐、下痢などです。これはアスコルビン酸には便を軟らかくする作用があり、パントテン酸カルシウムには腸管運動を促進する作用があるためだと考えられています。

重大な副作用の報告はありませんが、過去にアスコルビン酸とパントテン酸カルシウムで過敏症を起こしたことがある患者様は、医師に相談してから服用を開始するようにしてください。